この記事は、当事務所のNoteブログ(https://note.com/iijoffice)の内容をもとに再編集しています。

以下のブログには具体的内容も記載していますのでご参照ください。
① https://note.com/iijoffice/n/nd05e376addb4
② https://note.com/iijoffice/n/n9f6e7ee173b8 

1. 販路開拓・集客強化

小規模事業者持続化補助金の主目的は「販路開拓」です。
必ずこの目的をベースに事業計画書を策定してください。

◇デジタルとWebの戦略的活用

  • ECサイトの「高付加価値化」と販路拡大
    地域の特産品や新開発商品
    に特化し、全国または海外市場への具体的な販路開拓を目指す(例:冷凍販売事業で日本全国、海外市場への販路開拓など)。
  • SNS/動画コンテンツの強化
    Instagram、TikTok、YouTubeなどを活用し、商品やサービスの魅力製造方法、または利用シーンを具体的に伝え、特定の顧客層(例:若年層、40代女性)の集客を強化する。

◇オフラインでの認知度向上

  • ターゲットを絞った地域広報
    地域密着型のチラシ、DM、または看板を設置し、商圏内の潜在顧客(例:高齢者、子育て世帯)へピンポイントで情報を届ける。
  • 展示会・イベントの活用
    BtoB(企業間取引)の拡大を目的とした専門展示会への出展、または体験型イベントを企画し、ブランド認知と新規顧客獲得を両立させる。

2. 業務効率化・生産性向上

業務効率化は販路開拓に伴うことが条件です。
必ず販路開拓を含めた計画書を策定してください。

既設設備が古くなったから新しい設備に買い替える等は「販路開拓に伴う」とは言えませんので、即不採択に繋がりますので、ご注意ください。

◇自動化・高性能化による品質と効率の両立

  • 調理・製造設備の導入
    高性能なオーブン、冷凍設備、スチコン(スチームコンベクションオーブン)などを導入し、調理時間短縮、品質の安定化、またはテイクアウト/冷凍食品の製造力強化を目指す(例:最新冷凍設備導入による商品開発とデリバリー参入で販路拡大)。
  • 専門機器の導入による内製化
    レーザー加工機、3Dプリンター、溶接機、カッティングプロッターなどを導入し、外注コストの削減短納期化、および新商品試作の迅速化を実現。
  • 非対面・非接触システムの導入
    キャッシュレス券売機、自動点呼システム、またはEC・予約システムを導入し、顧客の利便性向上とスタッフの業務負荷軽減を同時に図る。
  • 特殊機器による高精度化
    ドローン、赤外線カメラ、最新の測量機材などを導入し、診断や調査業務の品質と効率を高めて競合と差別化。(例:ドローン、最先端機器導入など)

3. 新規分野・高付加価値サービスの創出

地域資源を活かし市場ニーズに進出する販路開拓は評価が高くなる(加点が貰える)傾向があります。

  • 地域資源の再定義と活用
    地元の農産物や未利用資源を原料とした新商品開発で、アップサイクルや地域ブランドとして打ち出す。
  • 健康・美容・ウェルネス分野の強化
    最新の美容機器
    (痩身、フェイシャル)や、ピラティス、ヨガ、マスタケア、ドライヘッドスパなどのウェルネスサービスを導入し、明確なターゲット(例:40代女性、未病ケア、シニア層)に特化した専門サロンへ転換する。
  • 体験・交流型ビジネス
    単なる販売だけでなく、ワークショップ教室(例:味噌づくり体験、日本舞踊体験など)を併設し、顧客との接点を増やし、高単価なサービス提供を目指す。

4.  顧客・地域に寄り添う環境整備

社会的意義を主張できる計画書も評価が高くなる傾向があります。

  • 安心・安全・快適性の追求
    バリアフリー化
    個室の増設トイレの改装、または高性能空調ファンの導入など、顧客の快適性・安全性を高めるための店舗環境改善を行う。
  • ニッチなニーズへの対応
    ペット同伴可能エリア
    の設置、乳幼児連れ家族のための設備導入、またはインバウンド対応の強化など、特定のニッチな顧客層の取り込みを目的とする。

以上採択結果から分析した採択傾向ですが、まずは検討している「販路開拓」を具体的に検討し、その販路開拓方法について、採択傾向に沿っているかをチェックしてください。
もし、採択傾向に沿っている場合は、その点を強く主張した事業計画書を作成してください。